2011.8.1
物が重なって見えたり、2つに見えたりするのは乱視だけが、原因ではなく左右の眼の位置(眼位)が引き起こす場合も考えられます。乱視は単眼の症状ですが、眼位は左右の眼で見ることにより現れる症状です。眼は水晶体の働きにより焦点を合わしたり、虹彩により眼に入る光の量を調節したり非常に精密に見ると言う事を実現しています。その中に輻輳・開散・廻旋等の作業により左右の眼で奥行きをつかむ事を行っています。眼の位置がずれる外斜視・内斜視・上下斜視が現れ2つに見えると言う症状が出てきます。また、意識していれば、1つに見えるが疲れたり力を抜いた状態のときに両眼視出来なくなる方もいます。この症状を改善するのは正しい処方によるプリズムを眼鏡に入れることにより改善を試みます。プリズムは光を曲げる作用があるので斜視による左右の眼の位置を修正し両眼視をしやすくします。プリズムによる矯正は単眼の視力が向上する訳ではないので効果が、すぐには解り難い事と、慣れにくい方もいますが、しばらく使用していて慣れてきて良好な結果が見られる事も見受けられます。まず、正しい検眼により状態を把握し対応することが重要です。